当クリニックは、開院して1か月がたちました。受診していただいた方々の、健康管理に貢献できていれば幸いです。今までの勤務医の時期に比べると、より多くの患者さん・その保護者の方に、より短時間に説明をする必要が増えた印象があり、色々と資材も使い工夫しながら病気の説明しています。わからないこと、不安なことがあれば、丁寧に説明を行いたいと思いますので、ご質問をよろしくお願い致します。
当クリニックではアレルギー科も標榜しているので、『アレルギー』のご相談も多くみられます。医学用語で『アレルギー』は、特定の物質(主に外来物質)に対する免疫機序を介した反応のことを言いますが、日常的な会話で使用される『アレルギー』は上記の内容では必ずありませんので、共通の理解をする上で言葉の定義から説明することもあります。
アレルギー反応のメカニズムは、Ⅰ型( 即 時 型)、Ⅱ型( 細 胞 障害型)、Ⅲ型(免疫複合体型)、Ⅳ型(遅延型)の4つに大きく分け考える考え方が広く用いられていますが、臨床で重要なのはⅠ型アレルギーで、『アレルギー疾患』 というと多くがⅠ型アレルギーを指していることが多いです。
『アレルギー検査を希望しています』と伺った場合、多くは血液の検査を希望されることが多いのですが、その他にも皮膚テストで行う方法もあります。いずれの検査でも「アレルギー検査陽性」と「アレルギーあり」は同一ではなく、検査陽性でも実際に症状が起こらなければアレルギーとは診断しません。(より詳細には以下の通りです:Ⅰ型アレルギーは感作相と惹起相の2段階あり、血液の検査などで感作を受けていることはわかっても、症状が出る(≒ アレルゲンがマスト細胞などに働きかけて、ケミカルメディエーターであるヒスタミンやロイコトルエンなどを放出し、アレルギー症状がでる)かは、症状出現の有無をよくお話を伺った上でないと判断できないのです。)
これらのことも短時間でお話しするように努めていますが、1回の受診の時だけで十分に理解していただくことが難しいこともあるかと思いますので、その場合には次の機会にでもお話差し上げたいと思います。よろしくお願い致します。
院長