子どもの病気の症状と対処方法のお話

  

🟢 溶連菌 (A群溶血性レンサ球菌)がのどに感染して起こる病気です。
🟢主な症状
🔵 のどの強い痛み
🔵 急な高熱 (38.5℃〜40℃程度)で始まることが多い
🔵 頭痛・お腹の痛み・吐き気や嘔吐
🔵 かゆみを伴う赤い細かい発しん (手足や体を中心に)(≒ 猩紅熱という状態です。)
🔵 いちご舌 ※や目の充血
※) 🍓「いちご舌」とは、舌がぶつぶつと赤く腫れて苺のように見える状態を指します。

🟢 溶連菌には抗菌薬(抗生物質)が有効で、通常は5〜10日間の内服が必要です。キッズクリニックラムザタワーでは、抗菌薬の適正使用の観点から、一般名 アモキシシリンという抗菌薬を主に使用しています。
🟢 飲み始めて1〜2日で熱が下がり、のどの痛みも楽になりますが、リウマチ熱などの合併症を防ぐ1) ためにも、薬は最後まできちんと飲み切ることが大切です
1)抗菌薬は「リウマチ熱などの重い合併症の予防」に効果があるとされています。
腎炎(急性糸球体腎炎)は、薬を飲んでも発症することがあるため、念のため発症後に尿検査を行うことがあります。

🔵 食事:のどが痛いうちは熱い・辛い・すっぱいものは避け、冷たくてやわらかいもの※) を選びましょう。
(※)ゼリーやプリン、冷ましたスープ、うどんなどがおすすめです。
🔵 水分補給:発熱やのどの痛みで飲みにくくなることがあるので、こまめに水分※) をとるようにしましょう。(※)お茶やイオン飲料など、子どもが飲みやすいもので構いません。
🔵 入浴熱がなく、元気があればお風呂※に入ってOKです。
(※)のどの痛みが強いときは、湯気や温度に注意して、短めにすませましょう。
🔵 安静と睡眠:体力回復のため、しっかりと休む※) ことが大切です。
(※)テレビやゲームは控えめにし、静かに過ごしましょう。
🔴 ご家族の中に、のどの痛みや発熱がある場合は、溶連菌に感染している可能性があります。早めに受診し、相談しましょう。

🟢 抗菌薬を飲み始めて24時間以上たつと、感染力はほとんどなくなります
🟢 そのうえで、熱が下がり、食欲や元気が戻っていれば登園・登校してかまいません

🟢 まれに、後遺症として
腎臓の病気(急性糸球体腎炎★★) )や
心臓の病気(リウマチ熱★★★) )などを引き起こすことがあります。
★★)急性糸球体腎炎とは:感染後1~3週間ほどで発症することがあり、血尿むくみ尿量の減少などが見られる腎臓の病気です。
★★★)リウマチ熱とは:感染から2~4週間後に発熱・関節痛・心膜炎などの症状が出る病気で、心臓弁膜症の原因になることがあります。

🔴 熱が3〜4日以上続いて下がらない
🔴 のどが痛くて水分がほとんどとれない
🔴 溶連菌後1-2週間で顔がむくんでいる、尿の色が赤っぽい、尿が少ない

🟡 腎臓に合併症が出ていないかを確認するために、発症から2週間程度を目安に、朝いちばんの尿を持参していただくことがあります。
🟡 尿検査の実施やタイミングは、医師の判断や施設の方針により異なるため、受診時にご相談ください。

国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト A群溶血性レンサ球菌感染症

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