お子さんがマンションから転落したと思われる状況で亡くなる痛ましい事故報道がありました。
お子さんから一瞬たりとも目を離さずに育児をすることはできませんので、事前にポイントを知って、こどもの見守りと合わせて事故が起きない環境を作ることが重要と考えられます。
政府広報オンラインに注意点がまとまっていましたので、リンクをしておきます。
(1)補助錠を付ける
こどもが勝手に窓や網戸を開けてベランダに出ないように、窓や網戸にはこどもの手の届かない位置に補助錠を付けましょう。特に、網戸は小さいこどもの力でも簡単に開くので施錠を徹底しましょう。
(2)ベランダには物を置かない
ベランダには極力物を置かない。使わなくなったおもちゃ、プランター、ひもで縛った新聞、段ボール、椅子などをベランダに置いていませんか。こどもは様々なものを踏み台にします。また、エアコンの室外機は、手すりから60cm以上離して設置しましょう。ベランダの奥行きが狭く、エアコンの室外機が足掛かりになりそうな場合は、こどもが1人でベランダに出られないようにする必要があります。
(3)室内の窓の近くに物を置かない
こどもは、ソファやベッドなどの家具を足場にして、室内の窓から転落する可能性があります。窓に近い場所にも、できるだけ物を置かないように部屋のレイアウトを工夫しましょう。
(4)窓、網戸、ベランダの手すりなどに劣化がないかを定期的に点検する
網戸が外れやすくなっていたり、網が剥がれそうになっていたりしないか定期的に点検しましょう。1歳の体重でも網戸に寄りかかると、外れて転落することがあります。
また、落下防止手すりを設置することも対策の一つになります。
こどもの見守り・こどもの教育
(1)こどもだけを家に残して外出しない
「5分から10分ですぐ戻るから」とこどもを家に残して外出していませんか。こどもは、家に保護者がいないと気づくと不安になって家中を探し回ります。窓などの鍵を開けたり、ベランダから外の様子をのぞき込んだりするかもしれません。
(2)ベランダではこどもだけで遊ばせない
ベランダが、こどもの遊び場になっていませんか。転落事故は、こどもがベランダで遊んでいるときに多く発生しています。
こどもは、外から聞こえてくる電車や車の音、家族や友達の声、犬の鳴き声などに反応し、音のするほうを見ようとしてベランダから身を乗り出して転落することがあります。ベランダではこどもだけで遊ばせないようにしましょう。
(3)窓枠や出窓に座って遊んだり、窓や網戸に寄りかかったりさせない
出窓に座って遊んでいて、網戸が外れて転落する事例は小さなお子さんだけでなく、7歳以上のこどもでも発生しています。窓枠や出窓に座って遊んだり、窓や網戸に寄りかかったりさせないでください。
健診時などにもお伝えしていますが、3-5歳位のお子さんは、忍者のようにどこでも登ることがあります。ベランダやタンスなど、登れるところはどこでも登ります。運動発達を考えるとできるようになったことはよい点と思われますが、それが命に直結する重大事故に関わることがありますので、事故が起こらないような工夫が必要です。
院長
※ 当院での市町村委託の定期健診は現在準備中です。準備ができ次第お知らせいたします。